
ゴザトップの零れ話(後半)
⛰️ アフタームービーが公開されました! ⛰️⛰️⛰️⛰️⛰️⛰️
とても素敵な映像なのでぜひ観てみてください!
【準備編】
【フェス編】
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かなり合間が空いてしまいましたが、前半の続きです。
本番前日の大雨
5/8(本番2日前)の資材搬入は晴れの中、無事に終えることができました。
しかし翌日、テントやステージ設営、音響チェックなどを行う大切な日にも関わらず天気は雨。
しかも、ただの雨ではなく、強い風も伴う、しっかり悪天候でした。
登山用のレインコートに身を包み、強い雨風のなか現地に足を運ぶと、
霧の中から骨組みだけのドームテント(ステージ)と、
近くには何やら話をしているスタッフたちの姿が。
状況を訊くと、今日のステージ設営や音響チェックは厳しいとのこと。
現状の天候で設営することが大変なことももちろんですが、
何よりも設営したあと、夜の間中そのままにしておけないのが理由でした。
フェス会場であるカモシカ広場は、地形的に風の通り道になっていて、悪天候時は風も強くなります。
ステージやテントを設営しても、悪天候なのがわかっているので、
管理の行き届かない夜の間に飛ばされてしまうようなリスクが非常に高いのです。
(それに、山上公園ではテント泊等も禁止されているので、夜の間見張るということも厳しいです)
そのため、前日に行う設営準備はもう当日に行うしかできません。
しかし、山上公園で宿泊できない以上、スタッフも当日朝ロープウェイで登る必要があります。
そうなると、当然設営に使える時間も限られます。その時間わずか2時間ほど。
たくさんのお客さんが楽しみに足を運ぶフェスで、演奏や会場が時間通りに始まらないなんてことがあってはならない
そのために前日から入念に準備をする予定が、その朝わずかな時間で行わなければいけなくなってしまいました。
しかし、それでも、やるしかない!
幸いこの時点で明日の天気予報は雨から曇り予報に変わっていました。
このまま予報が快方に向かえば開催出来ると希望を持って、スタッフ一同出来る準備を行っていきました。
意志拾いチャレンジの準備
雨風の中、特に大変だったのが、意志拾いチャレンジの準備です。
各登山口に石を設置する必要があります。
そこで、石(25kgオーバー)とブリキ缶、イベント告知の看板を用意。
雨風の中、全5箇所の登山口に設置しにいきます。
↑企画書段階で作成した資料の一部
登山口によっては、幾つかのルートがある場合があり、その場合は、それぞれの場所に置くか、その合流地点に置かないと見逃す人が出てきてしまいます。裏登山道では駐車場からも、ロープウェイ側からもどちらから来ても必ず通る合流地点に設置。峠登山道では、2つある登山口にそれぞれ設置。
(峠登山道でも合流地点である、武平峠への設置を考えていましたが、看板が登山口にないと不安に思う人もいるかなというのと、悪天候の中そこまで持っていくのが大変だと考えて、2つの登山口にそれぞれ置くことにしました。その結果、表登山道に設置する看板・石はなくなってしまいました。表登山道から登る人は殆どいないだろうと踏みつつ…笑)
特に大変だったのは裏登山道です。
駐車場から設置場所までは少し距離があり、そこまでは自力で持って行く必要があります。
石は袋に入っていましたが手で持てる感じではなかったので、私のザックに無理やり押し込んで、なんとか運びました。
雨風も軽い台風並みの荒れ模様で、必死でした笑
背負子を持ってきていたらもう少し楽だったかもしれません。
後日談ですが、結果的に当日は鈴鹿スカイラインが通行止め(規定の降水量を超えたため)になってしまったことで、
殆どの登山者は裏登山道または中登山道から登山することに。。
(峠登山道の登山口まで歩いていくという選択肢はまず生まれない)
峠登山道のブリキ缶の石は全く減っておらずで、
もしそれが読めていたら事前準備ももう少し楽できたかもしれません。。
前夜祭ライブについて
山上公園での準備、意志拾いチャレンジの準備を終えたら、次は前夜祭ライブでした!
このライブをするに至ったのには、2つの経緯があります。
近隣の旅館に挨拶まわりに行った際に、鹿の湯さんが定期的にライブを行っていることを知って、そこでイベントが出来たら楽しそうだなと妄想が膨らんだこと。
もう1つは、元々メンバーは毎日日帰りで当日入りを予定していたが、
事故渋滞などの不測の事態に備えて前泊をしたほうが良いとなったときに、
近くにはビジネスホテルなどはなく旅館に泊まる必要があったこと。
そこで、御在所ロープウエイにも近く、企画の打つことのできる鹿の湯さんで前夜祭ライブを行うことになりました。
とても素敵な旅館で、ロビーでケーキや飲み物を嗜みながらのライブ演奏を行いました。
清浦さんもすでにこちらに来ていたので、この前夜祭ライブでもご一緒して楽しい時間になりました。
ついに当日…
色々と運営のための連絡や準備していたら日付も変わり5/10に。
朝6時に開催可否を発表するとアナウンスをしたので、アラームをセットしてすぐに就寝。
そして朝! 天気予報はさらに快方に向かっていて、開催できることが決まりました!
外に出ると小雨は降っていますが、昨日はあんなに強かった風は吹いていません。
8時にあった石丸謙二郎の山カフェの出演が終わると、すぐにロープウェイに乗って山上公園へ向かいます!
(一般営業は9時からですが、スタッフは8時からいち早く登るように調整いただいていました)
到着する頃には、既にスタッフがテントやステージを全力で作り始めていました。
10時のイベント開始時間、そして11時からのライブ開始に間に合うように、とにかく突貫工事で設営をしていきます。
9時以降どんどんとお客さんはやって来ますがその中でどんどん準備していきます。
そしてなんとか11時のイベント開始に全ての準備が整い、無事にライブステージが始まりました!
なんとそれに合わせるかのように雨も止み、心も晴れやかです!
アーティストラインナップについて
今回出演いただいたアーティストの方々は、ゴザトップフェスにピッタリな素敵な方々に参加いただいています。
NakamuraEmiさんとの出会いは、BS朝日のそこ山フェスで共演したとき。
音楽も人としても大尊敬の大好きな方で、またいつかご一緒出来たらと思っていました。
出演オファーを快諾いただけたことがとても嬉しくて、本番もとても楽しみにしていました。
Emiさんのライブは二人で演奏しているとは思えないほどカッコいいのですが、
なんと最後には「YAMABIKO」を一緒に演奏するなんていうスペシャルな時間も…!
山の上で宝物のような時間になりました。
清浦夏実さんは登山も好きな、山系アーティストの方で、
スーパー登山部のこともいち早く見つけてラジオで流してくれていました。
私はcymbals → TWEEDEESの流れで清浦さんの歌声を聴いていて、
まさか山がきっかけで知っていただけると思わなくて嬉しかった記憶があります。
山で共演できる機会があるときにはお声がけしたい! と思っていたので念願が叶いました。
清浦さんのバックバンドには、普段は私の敬愛する北川勝利さん率いるスペシャルなバンドメンバーがいるのですが、
今回はなんと登山部メンバー5人でサポートするという特別編成でお届けしました。
ゴザトップフェスの情報解禁後、
すぐに観たいアーティストを募集していたのですが、
自薦でご連絡いただいているアーティストの方もいました。
実は、その中から出演いただくことになったのがRibet Townsさんでした。
京都のバンドで御在所岳も近く、トイポップバンドをコンセプトとするサウンドがとても素敵で
山の上にとても合いそうだなあと思っていました。
当日は一発目のライブステージから、雨が降っていたことを忘れるような熱いパフォーマンスで最高でした!
それと、開会の挨拶のあとに、「風を辿るファンファーレ」を一緒に合奏したのも楽しかったです。
↑「風を辿るファンファーレ」のための打ち合わせ。風を辿る冒頭のフレーズからRibet Townsさんの一曲目にシームレスに繋がるアレンジで、ライブステージが開幕しました。
音響、伊藤さんがすごいってことを伝えたい!
今回ライブPAをお願いしていたのは、
長久手文化の家のホールライブも担当してくださった伊藤さん。
山の上、限られすぎている時間で満足にサウンドチェックも出来ないなか
各バンド素敵なバランスとサウンドで音響をしてくださりました。まさに神業でした…。
実は今回は、この規模のライブステージではオーバースペックなくらいの
性能の良いスピーカー等のPA設備を準備していました。
その結果、自然の中でも調和が取れるような、高品質な音響で音楽を聴くことができました。
舞台装飾やGOZA GATE
今回のライブステージ、ドームテントを設営してくれたのは、AccentJapanの高妻さんチームです。
山の上という過酷な環境の中で、安全にステージテントを設営するために色々と試行錯誤をしてくれていたようです。またテントだけでなくその中の装飾(色とりどりのタープ?の模様)も手掛けてくれています。
そしてロープウェイから会場の道のりの途中にある「GOZA GATE」は、フェスを演出する大切な入場ゲートとして準備をしました。
こちらは、旗のデザインはいしはまくんが行っていますが、タープの装飾を高妻さんが行っています。
たくさんの方がそのゲートを撮影して思い出にしてくれていて、嬉しい限りでした。
拘りのオフィシャルコーヒー
これまでもオリジナルコーヒーのグッズを作りたいという話は上がっていましたが、
ゴザトップフェスをきっかけに、動き出しました!
コンセプトは「頂上で飲みたくなるコーヒー」!
たくさんあるコーヒー豆の中から、メンバーの好み、
そして、「頂き」感を感じられるテイストを探って選びました。
はじめはドリップバッグ式のコーヒーを検討していましたが、
それだとコッヘルの形状によってはうまくいきません。
そこで、扱いやすいディップスタイルのコーヒーで作りました。
とても美味しくておすすめなので、ぜひ山頂に限らず飲んでいただきたいです。
(いずれ超山荘ストアにも展開できたらなと思っています)
まだまだ話し足りませんが…
もう3ヶ月前のことなのですが、(3ヶ月前!?)
思い出すと色々出てきて止まりませんね…笑
菰野町の町長さんに表敬訪問に伺い、町から直々の協力をいただいたり、
当日手伝ってくれていたボランティアさんもまた、菰野町の地元の方々だったり、
クラファンに応援コメントをいただいた各アーティスト・タレントさんとのやり取りだったり、
救護スタッフとして入ってくれていたのは、山岳会の仲間でもある現役の山岳看護師さんだったり…。
色々とこぼれてしまっているところはあると思いますが、今回はこの辺で。
フェスを催すということが、どれだけ大変で
たくさんの人や想いがあって実現できているかというのを
身を持って体感することができました。
そして御在所岳という大好きな場所で、音楽を、フェスをみなさんと全力で楽しむことができた時間。
その日に至るまでの過程も含めて、かけがえのないものになりました。
本当にありがとうございました。
ゴザトップフェスが来年やれるかどうかは、まだ見通しは立っていませんが、
今回の成功を受けて次に繋げられていければいいなと思っています。
(叶うなら晴天のゴザトップが観たい!)
最後に終演後、片付けを終えて下山するときの景色をお裾分け⛰️